Meeting for Study of Number theory, Hopf algebras and related topics

下記の通り研究集会を開催いたしますのでご案内申し上げます.

期日・会場

期日
平成29年2月12日(日)~平成29年2月15日(水)
会場
富山大学理学部B121
世話人
木村巌(富山大)、古閑義之(福井大)、小木曽岳義(城西大)、山根宏之(富山大)
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プログラム

平成29年2月12日(日)

8:45山根宏之(富山大学理学部)
10:30澁川陽一(北海道大学理学部)
13:45佐藤僚(東京大学数理科学研究科)
15:30名古屋創(金沢大学理工研究域)

平成29年2月13日(月)

8:45斎藤克典(名古屋大学多元数理科学研究科)
10:30清水健一(芝浦工業大学システム理工学部)
13:45松本拓也(名古屋大学高等研究院・多元数理科学研究科)
15:30古閑義之(福井大学工学部)

平成29年2月14日(火)

8:45小木曽岳義(城西大学理学部)
10:30横山俊一(九州大学数理学研究院)
13:45和久井道久(関西大学システム理工学部)
15:30大島和幸(愛知工業大学基礎教育センター)

平成29年2月15日(水)

8:45笹木集夢(東海大学理学部)
10:30木村巌(富山大学理学部)

(プロシーディング投稿予定のみ)

増岡彰(筑波大学数理物質系)

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タイトル・アブストラクト

平成29年2月12日(日)

講演者:
山根宏之
タイトル:
一般化された量子群と非可換代数のマティマティカによる計算法
アブストラクト:
山根は1990年代に有限次元単純スーパーリー代数、アフィンスーパーリー代数${\mathfrak{g}}$およびそれに付随する量子群$U_q{\mathfrak{g}}$の定義関係式を研究した。$U_q{\mathfrak{g}}$の定義関係式が十分であるだけでなく必要である事およびLusztig同型写像と両立していることがマティマティカを用いる事によって示される事をのべる。
講演者:
澁川陽一
タイトル:
ダイナミカル・ヤン・バクスター写像とカンドル
アブストラクト:
カンドルは,結び目の研究に現れる代数的対象である.これは,少し姿を変えて微分幾何学における対称空間にも現れる.本講演では,量子ダイナミカル・ヤン・バクスター方程式に類似の方程式の解であるダイナミカル・ヤン・ バクスター写像を,カンドルを用いて構成する方法について紹介する.時間が許せば,このダイナミカル・ヤン・バクスター写像から定まる代数についても説明したい.
講演者:
佐藤僚
タイトル:
$N=2$超共形代数の認容表現について
アブストラクト:
$N=2$超共形代数はVirasoro代数の一般化として得られる無限次元Lie超代数である.頂点超代数の理論を用いることにより,Feigin-Semikhatov-Tipuninは$N=2$超共形代数とアフィンLie代数$\widehat{\mathfrak{ sl}}_{2}$のある種の表現圏の間に対応関係があることを示した.本講演では,彼らの議論を精密化することで,適切なウェイト表現圏の間の圏同値が構成されることを述べる.さらに,アフィンLie代数のKac-Wakimoto認容表現との関係など,その圏同値から導かれるいくつかの応用について触れる.
講演者:
名古屋創
タイトル:
共形場理論とパンルヴェ方程式
アブストラクト:
第六パンルヴェ方程式のタウ関数が$c=1$の Virasoro 共形ブロックのFourier変換で書けるという予想が 2012 年に提出され 2014 年には2つの証明が提出された. 講演では, 第四, 五パンルヴェ方程式のタウ関数の不確定特異点における形式的級数展開が$c=1$のVirasoro不確定共形ブロックのFourier変換で書けるという結果について解説す る.

平成29年2月13日(月)

講演者:
斎藤克典
タイトル:
ハミルトン系の可積分性と微分ガロア理論
アブストラクト:
1990年代半ばから2000年代半ばにかけて Morales-Ruiz, Ramis, Sim\'{o}らにより,ハミルトン系の可積分性の判定に線型微分方程式のガロア理論(Picard-Vessiot理論)を用いる理論が与えられた. そこで主要な役割を果たすのが, 「ハミルトン系がLiouvilleの意味で完全可積分ならばその系の特定の解に沿った(線形化された)変分方程式の微分ガロア群( Picard-Vessiot群)の連結成分は可換になる」という結果である. 講演 では, この結果を梅村の一般微分ガロア理論の枠組みの中で見た場合についての説明をする.
講演者:
清水健一
タイトル:
圏論的フェアリンデ公式と関連する最近の話題
アブストラクト:
モジュラーテンソル圏とは、ある種の有限性と非退化性を持った半単純なリボン圏であり、数学や数理物理学の様々な分野と関連して盛んに研究されている。1990年代にLyubashenkoはこの概念の『非半単純』な一般化を提案している。Lyubashenko自身によって、そのような圏からは三次元多様体の不変量やモジュラー群の表現などが得られることが示されており、この概念はモジュラーテンソル圏の概念の非常に興味深い一般化であると言えよう。講演では、 このような圏におけるテンソル積の分解則を記述する『圏論的フェアリンデ公 式』を中心に、非半単純モジュラーテンソル圏に関する最近の話題を紹介したい。
講演者:
松本拓也
タイトル:
Supersymmetric realization of the extended W-algebra of type A_1 at positive rational level
アブストラクト:
Belavin, Polyakov, Zamolodchikovによるミニマル模型は、ボソンフォック空間に作用するスクリーニング作用素が定めるコホモロジーとして定義できることを、Felderは指摘した。この自然な拡張として、スクリーニング作用素の核全体を考えたのが、拡大W代数である。今回講演では、このスクリーニング作用素を「超対称生成子」と解釈し、その作用に関する軌道全体のなす加群の構造を議論したい。この加群には、自然にスーパーの次数付けが入るが、先ほどの拡大W代数とその双対空間は、そのeven部分空間になることが期待される。本講演は、橋本義武氏(東京都市大学)、土屋昭博氏(Kavli IPMU)との共同研究に基づく。
講演者:
古閑義之
タイトル:
アフィン超リー代数 sl(2,1)^ のある一般化されたVerma 加群の構造
アブストラクト:
Semikhatov と Taormina は 2001 年の論文で, アフィン超リー代数sl(2,1)^のある一般化されたVerma加群の構造を調べ, それを用いてadmissible 表現のBGG レゾリューションを与えた. この講演では, 彼らの結果及びその証明に必要な Shapovalov 行列式公式, 特異ベクトル公式について説明する. またこの一般化されたVerma 加群の構造とワイル亜群の関係について述べる.

平成29年2月14日(火)

講演者:
小木曽岳義
タイトル:
Local functional eqautions associated to the polarization of homaloidal polynomials
アブストラクト:
Homaloidal多項式の極化の局所ゼータ関数が(PV の相対不変式でなくとも)一般に局所関数等式を持つことについて、述べる。さらに、homaloidal 多項式に極化を繰り返すことで、局所関数等式の無限系列が 出来るが、最初が概均質型の場合はずっと概均質型であることを示す。逆に、最初が非概均質型のときに、ずっと非概均質型のままかどうかは一般には未解決である。ここでは、非概均質的局所関数等式を満たすClifford quartic formから出発して極化を繰り返した場合には、その先もずっと非概均質型であり、非概均質的局所関数等式の無限系列が出来ることを示す。時間が許せば、subHankel行列式のb-関数とhomaloidal多項式の極化のb-関数の類似についてもお話ししたい。
講演者:
横山俊一
タイトル:
Computing tables of elliptic curves over number fields
アブストラクト:
We survey explicit methods in number theory to compute elliptic curves with prescribed reduction over number fields. Especially, in this talk, we explain two ways to achieve them: (i) using algebraic number theory and Diophantine equation, and (ii) using algebraic (and arithmetic) geometry. This is partly joint with Masaya Yasuda (IMI, Kyushu University).
講演者:
和久井道久
タイトル:
組み紐構造に基づくホップ代数不変量の球面構造、リボン構造を用い た変種とそれらの比較
アブストラクト:
2010年に講演者により定義された組み紐構造に基づく有限次元半単純ホップ代数に対する多項式不変量の、ピボタル構造、球面構造、リボン構造を用いた変種を考察する。特に、鈴木智支氏により発見された2次の行列余代数によって生成される余半単純ホップ代数に対して、それらの値を比較した結果を報告する。
講演者:
大島和幸
タイトル:
Another description of Lie superalgebras osp(M|N)
アブストラクト:
We give an another description of Lie superalgebras osp( M|N) introduced by Hiroyuki Yamane, which is used in the study of Iwahori-Hecke algebras associated with Lie superalgebras (RIMS Kokyuroku Bessatsu B11(2009)).

平成29年2月15日(水)

講演者:
笹木集夢
タイトル:
Admissible representations, multiplicity-free representations and visible actions on non-tube type Hermitian symmetric spaces
アブストラクト:
リー群の表現の重複度に関する研究は,個々の表現に依存した形では散在的に知られていたが最近になって小林俊行氏と大島利雄氏による「有限重複度定理」や小林氏による「無重複性の伝播定理」によって重複度の性質を統一的に説明するという理論が大きく進展した.これらの理論には,群作用による軌道分解や幾何が重要な役割を果たす.逆に,無重複表現や重複度有限な表現が与えられたとき対応する群作用や幾何においてよい性質が抽出されると期待される.本講演では,非管状型エルミート対称空間上のベクトル束の切断に実現される表現に対して,重複度や底空間における群作用と幾何の視点から考察し種々の性質の相互関係を概説する予定である.
講演者:
木村巌
タイトル:
いくつかのモジュラー形式の零点について
アブストラクト:
level 1の正則Eisenstein級数の零点のうち,$\mathrm{SL}_2(\mathbb{Z})$の標準的な基本領域の境界上にあるものを特定したF. K. C. Rankin and H. P. F. Swinnerton=Dyerの研究に端を発する,モジュラー形式の零点について,特にFricke群の場合を中心に概説する.
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